これもいつか観てみたいと思っていたフランス映画。
これはフランス人にしか撮れない映画だわー。
お洒落でエキセントリックでエキサイティングでアーティスティックでクラシックでアバンギャルド、なによりスタイリッシュ(あらら横文字ばっかり!)、
・・・一応ストーリーはサスペンスになっているようだけど、当時としてはかなり斬新であったろうなぁ。
雰囲気だけなら『恋する惑星』にも似てなくない。が文化的背景も知らないこっちのほうが私は好きかも。
何より登場人物が魅力的。
郵便配達夫ジュールがややこしくも二つの組織に命を狙われるはめになり、パリの街を真っ赤なバイクで駆け巡る。(仕事は?なんて突っ込まないで。地下鉄にバイクに乗ったまま駆け込み乗車しなくてはならないほど大変なんだから!)
脇を固める人々も魅力的。彼が崇拝するオペラ歌手(それはそれは美しい黒人マダム)、彼を助ける奇妙だが頼りになる哲学者と、万引きベトナム人少女アルバ(ちんちくりんだけど蠱惑的)。そして殺し屋も含めある意味オタクな人々ばかりで、何かよくわからんところにすごくこだわっているところが面白い。
ラストも、へーーこれが成立するなんて流石フランスだわーと思えるものだった。
ところで、当時の雑誌に紹介されていたときのキャッチコピーが大変よかったのだが、残念なことに私の古いコレクションファイルからは既になくなっていた。
うろ覚えだから間違えているかもしれないけどこんなの:
【バイクはペガサス、あなたは女神(ディーバ)、パリは僕のワンダーランド】・・・
とてもよくこの映画を表現していると思うよ。
0コメント