時間がずいぶん空いてしまった。
というのもここ数か月、体調は激しく上下するし
それに伴っての出来事に振り回され、私自身の
考えがどんどん変わっていったから。
依然、解決には至ってないけれども、
今後同じような状況に陥る人も確実に増えていくと思われ、
私が受けた各医療機関での体験について残しておこうと思う。
あらかじめ申し上げておくが、ただでさえ新型コロナウイルス対応で
大変だった時期に(内心どうあれ)対応してくださった先生がたには
感謝している。
とはいえ・・・、
予想はしていたが、この過敏症に対する大半の医療従事者の反応には
絶望するしかなかった。
電磁波過敏症というのは、それを訴える人の頭の中にしか
存在しない、つまり「患者の思い込み」、という前提なのである。
いくら症状を説明しても、発症する「原因(電磁波に反応)」の部分は完全スルー。
質問しても「わからない」「専門外だから」。
・・・聞かないでくれオーラが、わかりやすく出ている。
というより、本当に、初めて聞いたらしい年配の医師もいた。
(比較的新しい病気(→病気じゃないけど)だからね。
私もこの4月まで知らなかったし)
My God...
それならそれで、いま苦しんでいる私はどうしたらいいのか。
尋ねると、頭痛とか眩暈とか手足のしびれといった個々の症状について
彼らの専門分野の見解を示されるのみ。
今だったらどんなに苦しくてもとりあえず「死ぬことはない」と
開き直れるけれども、初期のころは自分に何が起こっているかわからず
誰か説明して!この状況から私を救って!という心情だった。
総合診療
病院に入った途端、さらに動悸が激しくなった。
シーーーーーーと一斉に起こる耳鳴り。
病院内の医療機器による電磁波が半端ないことを
私の中のセンサーが必死に告げている。
皮肉なものだ。電磁波によって悪くなった体調なのに、電磁波をもって検査し、
あるいは電磁波によって治すことになるのかもしれない。
ふだん120くらいの私の血圧が180に跳ね上がっていたものの、それは
緊張によるものと診断され、他は特に異常が見られなかった。
若い医師は真摯に対応してくれたが、電磁波、デンジハと訴える私を見て
気の毒そうに言った。
「行くとしたら、心療内科ですね...」
神経内科
電磁波のことを話すと、ばっさり否定。
「電磁波なんて人間は感知できない!」
ウエルカム5G!がその先生の主張。
私の症状は全て妄想からくるものであり、統合失調症の一歩手前である。
その妄想を解く治療ならできるがと。
それは実際苦しんでいる本人にとって、納得がいく診断ではなかった。
そして、薬物治療という言葉が私にはひっかかった。
ナンセンスかもしれないが、私はクスリに対して非常に慎重なもので。
反論するつもりはなかったけれど、
電磁波を感知できないのと体に影響がないというのは別ではないか
と言うと、それでご機嫌を損ねてしまい、診察は打ち切られた。
とりあえず、わかったこと。
今この状態でMRIなんて受けると、
私は下手したら死んでしまうかもしれないってこと。(!)
先生は最後に言った。
「あなたの姿勢を見てると、頸椎が悪いようだ。
なぜ整形外科に行かないのか」
整形外科
近所にある、これまで家族で何かとお世話になっている整形外科へ行く。
その日は特に体調が悪い日だった。
寝室にバッグを取りに入った途端、眩暈としびれが始まった。
(後で気づいたが、この寝室の壁のすぐ裏には電柱がある)
加えて、道沿いに続く電線の下を歩けば胸の中央がぎゅうっと収縮し始めた。
整形外科に着いたときは苦しくて立っていられない最悪の状態だった。
看護師さんたちは心配するし医師も「うちで倒れられても救急処置が
できないから、大きな病院で診てもらって下さい」
と及び腰。
話しかけられても(胸が苦しくて)すぐに声が出ない私はさぞ「困った人」だったのだろう。
会計でクレジットカードが使えないことがわかり、
出直しますと言ったら、家族に電話して今すぐお金を持ってきてもらえ、
でなければ今日の5時までに必ず持って来てくれと何度も念押しされた。
そのクリニックとは長い付き合いだったが、
私の体調よりも支払いのほうを心配されたのがショックだった。
私にもプライドがあるので、ふらふらしながら家に帰り
ふらふらしながらすぐ支払いに戻った。
ちなみに電磁波過敏症について先生の意見を求めると、「わかりません」。
結局、頸椎については診察を受けていない。
残念だがたぶん今後もないだろう。
内科(消化器専門)
日曜日の夕方、症状がひどくなる。
一晩待って近所で受診したかったが、休日で受け付けているのは
内科はここしかなかった。電話口で対応してくれた女性は
親身に話を聞いてくれたが、医師に確認した後、言いにくそうに
今はコロナ対応のため、直接の診療はせず電話による診察のみ行っている。
まして私のケースは特殊だから、と遠回しに断られた。
私の電話口での必死の説明はムダに終わった。
が、他病院の対応はもっとドライだった。電話口の若い女性は、
「今のお話では、電磁波過敏症であることの証明を求められているように
聞こえますが、それはできかねます」びしっ!
微かな怒気さえ感じられて、
何か私が彼女に失礼なことでも言ったかのような気分になった。
他にも休日診療をしている病院を調べて電話したが、
どこも異口同音。受診はかなわなかった。
週末の太陽はもう沈み始めていた。
一体、どうすれば・・・
今の日本で、この大都会で、医療にも行政にも見放されるという体験なんて
なかなかないことだと思う。
でもそれは現実に起こったことなのだ。
ふたたび総合診療
結局、ふたたび遠くの市にある総合病院へ。この病院には
もともと定期健診で通っていたこともあって、電話で問い合わせると、
快く診療を引き受けてくれた。
この時間なので救急の窓口になったが、
急を要する状態ではないと判断されたのだろう
結構待たされたが、診察を受けられることに心底ほっとした。
当直の若い女医さんは心電図を撮ったり
脳に異常がないか簡易的なテストをしたり、救急の範囲内で
できるかぎりのことをしてくれたと思う。
だが原因はわからず(私はわかってるけど)、
もらったのは、風邪のときに処方される一般的な頭痛薬
カ〇ナール5片のみ。
時間とお金をかけて来て、これだけ(笑)。
拍子抜けしたが、お守り的な意味でありがたかった。
これをもらうためにどれだけ大変な思いをしたことか。
この女医さんに聞いてみた。
更年期障害ということは考えられますか?
女医さん曰く、それもないとは言えないと。
婦人科
更年期障害、私もそういうお年頃にどっぷり該当するので
それがどういうものか知っていた。私の一連の症状は、更年期の
女性にもみられるものばかりだ。
ただ、ホットフラッシュを除いて。
いっそ更年期だったらどれだけ自分も周りも安心するだろう。
更年期障害は困るが、電磁波過敏症よりは市民権を
得ているし、治療法もある。
もうこうなると、原因はどうでもよかった。何とか
この症状を抑えて普通に生活ができる状態まで持っていきたい。
その一心で近くの婦人科をたずねた。
問診の後、血液検査。女性ホルモンの量を調べてもらう。
しかし、だ。その結果を見た先生が開口一番、
「若すぎる」。
?若すぎる?どういう意味でしょう。
要は、更年期障害を起こすほど私の女性ホルモンは減ってない。
どころかアラフィフである私の年齢の平均値より、10歳は若い
人と同程度の数値なのだそうだ。
それは女性として単純に喜ぶべきなのだが、
逆にこれで原因は電磁波であることが確信と変わり・・・。
振り出しに戻る。
歯科
私には若い頃に入れた銀歯がある。下の歯ばかり、部分的なものも
含めて合計5本も。
これが、電磁波のアンテナになっているという説がある。
それがマユツバとも思えなかったのは、わがやで電磁波過敏症を起こしているのは私だけ。
で、銀歯があるのも私だけ。偶然だろうか。
GWに入る前、この連休中に過敏症がひどくなったらと居ても立ってもいられず
私は近所の歯科に駆け込み訴えた。銀歯を外して下さいと。
最初はコロナ対応の為、この時期切開が必要となる治療は受けられないと
断られたが、私の必死の迫力に押されたのであろう、引き受けていただけることになった。
(先生は電磁波過敏症の部分はスルーだったが、私が同時に金属アレルギーがあると
いうことで、それに理解を示していただいてのことのようだ)
とりあえず、初日に全部の銀を外してもらった。
そして金属に代わるものを被せてもらうべく治療を始めた。
調べてみると、保険適用ができる金属以外のものってのが、ない。
たから自費を覚悟してはいた。だがだが、
セラミック、1本10万円なり。×5本・・・!!
場所によっては保険が使えるハイブリッド(レジン&セラミック)もあるが
決して安くはない。
私にとっては大金だ。こんなことなら、最初からセラミックにしていれば
銀歯をコンプレックスにすることもなく生きて来れたのに、とも思ったが
昔は銀歯の一択しかなかったから。しようがないよね。
ちなみに・・・期待した銀歯外し効果だが、残念ながら体感的には
1割程度軽くなったってとこかな。
正直あまり変わらない。耐えがたい不快感が若干
弱まったという程度。でもいいのだ。
新しい歯を私は大切にするぞ!
夫は、歯の値段を聞いてもさほど驚かなかった。ごめんねと言うと、
きみの健康が一番だからと。
ありがとう。でもどうせならこのお金で旅行行きたかったね。
ちなみに、この歯科治療については、現時点でまだ解決していない。
この後、予想外の流れになるのである。
他の医療機関の話と合わせて、また改めることにする。
0コメント